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オフィスづくりにおける法律上必要な防災設備

消防・設備関係 2021-04-14
オフィスづくりにおける法律上必要な防災設備

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この記事のポイント

  • 6つの防火設備と2つの耐震設備

オフィスを設計する、と聞くと内装やインテリアに目が向きがちですが、万が一に備えた防災設備を整えることもとても大切です。防災設備の設置基準は様々な法令で定められており、かならず守らなければなりません。今回は、どんな災害に備えておくべきなのか、どんな設備が必要かなど詳しく解説します。

防火と耐震

オフィスも含めたすべての建築物は、建築基準法という法律に従って建てなければなりません。

建築基準法は「建築物の敷地、構造、設備および用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康および財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする」と決められています。
すべての建築物は防火と耐震対策等を行うことが義務付けられており、オフィスも例外ではありません。

建築基準法のほかにも消防法なども遵守しなければならず、従業員が安全に働くためにオフィスづくりにはさまざまなルールが設けられています。


防火設備

ではまず防火設備についてみていきましょう。オフィスを設計するうえで必ず設置しなければならないものや、注意点などをご紹介します。

基本的には、オフィスが入っているビル設備に則って増設や移設等することになるため、どの装置を入れるか会社側が自由に決めて設置できるというものではありません。


必ず設置しなければいけないもの

1.煙感知器・熱感知器

煙感知器は消防法で設置が義務付けられており、建物の床面積によって1~3種まで種類があります。オフィス内の用途に合わせて、煙感知器・熱感知器それぞれが設置されています。
煙感知器とは違い熱を感じて警告するため、オフィスなどの温度変化があまりない場所に適しています。また価格も煙感知器に比べて安いことが多いです。
ただ熱感知器が作動する時点で、火が天井まで燃え広がっている可能性が高いため、火災の早期発見という点では煙感知器より劣ります。

2.スプリンクラー

スプリンクラーも消防法で設置が決められており、いくつか種類があります。
一般的なオフィスで設置されるのは、閉鎖型スプリンクラーヘッドといわれるものです。誤作動を起こした際に、社内がびしょ濡れになることを防げる予作動式タイプもあります。

3.非常用放送設備

非常用放送設備は非常時の的確な情報伝達とより安全な避難誘導を目的に、設置が義務付けられています。こちらは、オフィスの床面積に応じて設置するべき種類が異なります。
従来のサイレン式のものは必要以上に緊張感を高め、パニックに繋がる恐れがあることやどこで火災が起きているのかわからないなどの問題点があったため、現在ではサイレン式から音声警報へと変化しています。

4.非常用照明器具

非常用照明器具には非常灯と誘導灯があります。それぞれ似ていますが、用途が違います。
非常灯は消防隊の救助作業時の視界確保のためのもの、誘導灯は避難誘導を目的としています。そのため非常灯は140度の熱に30分以上耐え、30分点灯させた状態で一定の明るさを保つものでなければいけませんが、誘導灯については特に規定はありません。
非常灯は建築基準法、誘導灯は消防法で規定されているものです。

5.消火器

消火器は消防法で設置が決められていて、ビルの複数階にオフィスがある場合は各階に設置することが義務付けられています。
必要時にすぐに取り出せる場所に置くことや、業務用消火器は使用期限が10年であることなどが注意点としてあげられます。

6.屋内消火栓

火災が起きた際に初期消火を行うもので、消防法にて設置が義務付けられています。
消防隊員などではなく、そこに居合わせた人が操作することが前提のため、使用方法が簡単なものがよいとされています。
ビル内に元々設置されているもののため、オフィス設計上では屋内消火栓のホースが届く範囲になるように気をつけることが大切です。


注意しておきたいポイント

オフィス内装やインテリアなどでよく使用されるパーテーション(間仕切り)ですが、消防法上は同じフロア内であっても部屋を区切ることで、もうひとつ部屋ができたという解釈になります。
そのためパーテーションを建て部屋を区切る場合は、工事の7日前までに消防署への届け出が必要になり、火災報知器や排煙設備を増設しなければなりません。

ここで注意しておきたいのが、パーテーションの種類によって部屋とみなされるかそうでないかが変わるということ。
パーテーションには欄間が空いているものとそうでないものの2種類があります。欄間とは上の部分のことで、ここが空いているパーテーションを使用した場合、完全に部屋を区切ったとはみなされないことがほとんどです。(欄間の大きさによって区切ったとみなされる場合もあります。)
そのため、欄間が開いているパーテーションを利用することで、消防設備の増築を回避することができます。しかし、防音効果などは下がるため、来客室など完全に区切りたい場合は欄間が閉じているパーテーションを使用することをおすすめします。



耐震設備

つぎに耐震設備についてみていきましょう。耐震の場合は、防火と違い耐震構造といって建物を建てる時点での基準は決まっていますが、オフィスの内装設備についての規定は少なくなっています。

必ずやること

1.避難経路の確保

建築基準法では、ある一定の距離を取るように廊下の幅が決められています。建築基準法だけであれば設計時に決めてしまえば問題ありませんが、消防法では「避難経路の確保」が義務付けられています。
つまり、廊下の幅は法令通りであったとしても、きちんと避難経路が通れる状態でなければ指導の対象となるということです。
そのため災害時に素早く安全な場所へ誘導できるように、日頃から避難経路を確保しておくことが必要です。普段は使わないからと言って段ボールなどを置いていると、消防署の立ち入り検査時などに指摘されますので注意しましょう。

2.キャビネット・オフィス機器の固定

こちらは法令で決められていることではありませんが、ぜひしておいてもらいたい耐震対策です。オフィスにはキャビネットや収納棚など重たいものがたくさんあります。
普段は倒れないようなものでも、地震が来たときには思わず倒れてくる可能性は十分にあります。もしそれが人の上だったら…なんてぞっとしますよね。
そのような機器類の転倒を防ぐために、壁に固定したりキャビネット同士を連結したりする対策が必要です。またデスク近くには大きな棚は置かない、入り口付近には背の高いキャビネットは置かないなど、もし転倒しても被害を最小限に抑えられるような配置にすることも耐震対策としては有効です。
コピー機などキャスター付きの機器の場合は、普段からストッパーをかけて動かないようにしておくことも忘れずに!


注意しておきたいポイント

地震の振動で窓ガラスなどが割れることがありますので、窓付近には大きなものは置かない、デスクは窓から離すなど気をつけておきましょう。
そのほかにもキャビネットの上に荷物を置かない、デスクの下は緊急時に避難場所になるため空けておくなど、日頃から意識して行動しておくと被害を抑えられます。


まとめ

オフィスの防災設備は、いろいろな法令で決められており1つの法令を守ればいいという単純なものではありません。

じゃあどうすればいいの…とお悩みの方!そんなときはぜひオフィス設計のプロを頼ってみませんか?

ミライズワークスなら防災設備の取り付けから、内装・インテリアまで、もしもに備えたオフィスづくりを提案いたします。

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